【サイレントヒル2考察】ストーリー考察12 312号室からアンジェラとの最後の会話まで

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目次

ついに312号室へ

  • メアリー「また撮ってるの? やだ….」
  • メアリー「何もないけど いい所よね」
  • メアリー「落ち着ける」
  • メアリー「これ知ってる?」
  • メアリー「この辺りは神聖な場所だったんだって」
  • メアリー「わかる気がする」
  • メアリー「もっといたかったな」
  • メアリー「だから いつかまた来よう」

(荒い呼吸と苦しむ声)

  1. ローラ「ああ ここにいたんだ」
    • ローラ「メアリーはどこ?」
    • ローラ「ねえ 何か言って!」
  2. ジェイムス「メアリーには会えない」
  3. ジェイムス「死んだんだ」
    • ローラ「うそ! うそでしょ….」
  4. ジェイムス「いや 本当だ….」
    • ローラ「病気で….」
    • ローラ「病気で死んじゃったの?」
  5. ジェイムス「私が殺した」
    • ローラ「ばか! なんでそんなことしたの! 人殺し!」
    • ローラ「返して! メアリーを返してよ!」
    • ローラ「ジャマだったの? メアリーがキライだったの? ジェイムスのばか!」
    • ローラ「ばかばかばかジェイムスのばか!」
    • ローラ「メアリーはずっと待ってたのに」
    • ローラ「なんで?」
    • ローラ「なんで!?」
  6. ジェイムス「ごめん…」
  7. ジェイムス「メアリーはここにはいない」
    • ローラ走り出す

「私が殺した」の顔のところ怖すぎる。

あの顔で言われたら、「なんだこいつ狂ってる…」と思いそうだけど今までの過程を見ていたプレイヤーから見れば「疲れ果てて絶望した顔」のようにも見えると思う。自分が最初にこのシーンを見たときは、かわいそうだなぁと思った。

この時点ではジェイムス自身が1番驚いている感じでローラに対する返答はどこか上の空な感じになってしまっている。もし自分に身に覚えが無いのなら「私はこんなことしてない!」と取り乱すと思うが、思ったより冷静でスーッ…っと絶望を飲み込んでいる感じです。

ジェイムスは完全に思い出してしまったと思われる。

そして座り込みぐったり…画面は暗転していく

ラジオからメアリーの声が…

  1. メアリー「ジェイムス!」
  2. ジェイムス「メアリー?」
    • メアリー「ジェイムス!」
    • メアリー「どこにいるの? 待ってる」
    • メアリー「ずっと待ってる お願い」
    • メアリー「こっちに来て」
    • メアリー「私が嫌い? 来て お願いだから」
  3. ジェイムス「でも…どこに?」
  4. ジェイムス「どこにいる?」
    • メアリー「ここまで来て」
    • メアリー「ああもうすぐよ お願い ここまで来て」
    • メアリー「1人にしないでジェイムス….ジェイムス!」

画面が暗転しているので、表現的にジェイムスは眠っていたのかもしれない。

目が覚めると風景が変わっていていつの間にか別世界のホテルに入っていた。

そして何故かラジオからメアリーの声が聞こえてきた。もう存在しないはずなのに…

ジェイムスは「どこにいる?」とメアリーを目指してまた立ち上がる。

このラジオの声は「メアリーに会いたい」というジェイムスの願いが単純に反映されたものかもしれない。

現実がどうであれ、信じたい事を信じるというのは時には愚かに見えるが、時には尊く見える。

Leaveエンディングではメアリーに対してまず謝罪している。ビデオを見て最も悪いのは自分だったと理解したジェイムスは彼女に謝りたいと思ったのかもしれない。

ホテルは火事にあった?

リメイク版で追加された「Stillness」というエンディングを見るために必要なアイテムで「トルーカの絵はがき」というのがある。これは三角頭が2体登場する直前のエリアに落ちている金庫の中にある。

このアイテムのサブテキストに「これが燃えずに残るとは、奇跡に近い」と記述されている。

ホテルが燃えたという描写はここまで1度もなかったのでプレイヤーは知る由もなく「いきなり何を言っているのか…?」という感じだが

これを見るにレイクビューホテルは火事で燃えたということをジェイムスは思いだした。(知っていた)という事が言えそうです。

「知っていた」ということになると時系列的にはサイレントヒルに入る前なので、まだ現実世界にいたときの出来事っぽい。

そのため裏世界と思われる様変わりしたホテルの風景は現世の焼けたレイクビューホテルだと思われる。

ただ時間軸的にはそうかもしれないが、今ジェイムスがいるホテルはサイレントヒルの中で生み出された世界なので正確には現実ではない(モンスターとか三角頭がいるし、建築構造めちゃくちゃだし)

確かに火事で燃えた後に見える

ちなみにアンジェラとの最後の会話で背景が燃えている描写はホテルの火事は関連は特に無いと思われます。それについては後に解説します。

いつ火事になった?

1990年代までしか書いてない

サイレントヒル資料館のウェブサイトを見ると少なくとも1990年代以降にホテルが燃えたと思われる。

燃えたタイミングについては歴史に残っていない…(なぜ?めっちゃ最近なのか?)

火事の原因

火事の原因について明確に何か資料は恐らくないと思う。

ただ恐らくコレじゃね?と思うのがコレである。

特に根拠は無いが…火事に関連するとしたらコレしかない気がすると思う。

このストーブを調べてもゲームの進行には関わってこないので恐らく何か別の意味があるという推察でストーブによってホテルは火事になったと思った。

調べてみると原作でもそのように推察している方がいたのでガチっぽい。

アンジェラとの最後の会話

  • アンジェラ「ママ?」
  • アンジェラ「ママ 探してたのよ」
  • アンジェラ「もうママしかいない! やっと安心できるわ」
  • アンジェラ「ママ…..」
  • アンジェラ「どうしたの?」
  • アンジェラ「違う…..」
  • アンジェラ「ママじゃない」
  • アンジェラ「そ、そう…」
  • アンジェラ「あ….あなた….」
    • ジェイムス「すまない アンジェラ」
    • ジェイムス「君が正しかった」
    • ジェイムス「探している人はもう….いない」
    • ジェイムス「いないんだ」
  • アンジェラ「さっきは助けてくれて ありがとう」
  • アンジェラ「でも必要なかった」
  • アンジェラ「ママは知ってた」
    • ⑫は「even mama said it…」「ママも言ってた…」という意味で「ママは知ってた」だとちょっと意味が伝わりづらい気がするが…
  • アンジェラ「私はそういう人間」
    • ⑬の文言は翻訳ミス?のような気がしている。英語では「i deserved what happened」と言っており要は「自業自得」だったり「なるべくしてなった」という感じです。
    • 「ママは知ってた」から繋がっているが日本語だと非常に読み取りづらい。
    • 恐らく翻訳の意図は「めちゃくちゃ自己肯定感の低いアンジェラ」というのを意識して翻訳したと思われるがイマイチ伝わらない感じになってしまったように思う。
    • この表現だと「そういう人間」というのは単純にアンジェラママが言った言葉なのか、「ママが思っている事をアンジェラが自虐的に解釈した内容」なのかどっちなのかわからないし、そもそもそういう人間というのが解釈の幅が広すぎてなんとも読み取りづらい。
  1. ジェイムス「いや アンジェラ それは違うよ」
    • アンジェラは自身がこうなったのは全て自分が悪いとジェイムスに伝えたが、ジェイムスはそれは違うよと返答した。
  2. アンジェラ「いいの やめて」
  3. アンジェラ「そんな資格ない」
    • 父親を殺してしまった(重すぎる罪がある)自分には「そんな資格ない」ということ
  4. アンジェラ「それとも本当に助けてくれる?」
  5. アンジェラ「守ってくれる?」
  6. アンジェラ「支えて」
  7. アンジェラ「私を愛してくれるの?」
  8. アンジェラ「ほら やっぱり」
    • アンジェラは自分を救えない、誰か助けて欲しいと思っている。
    • だからジェイムスにダメ元で聞いてみたような感じだ。
    • でもジェイムスにはジェイムスの都合がある。助けてあげたけどメアリーがいるわけだし…
    • 複雑な話だからジェイムスは黙ってしまった。
  9. アンジェラ「包丁返して」
    • ジェイムス「いやダメだ」
      • 単純に自害してしまう可能性があったからだろう
  10. アンジェラ「あなたが使うの?」
  11. アンジェラ「ご自由に」
  12. アンジェラ「何も変わらない」
    • どうせ結末(死)は変わらないと思っているから包丁は諦めた。
  13. ジェイムス「ここはひどく暑い」
  14. アンジェラ「見えるの?」
    • 少しだけアンジェラは驚いた反応を見せる
    • サイレントヒルの世界は自身しかその世界を認識でないためとても孤独に感じると思われる。また、アンジェラはそもそも孤独感があると思う。
    • 「認識を共有できた」というのは少し喜ばしいことではあったと思うが、諦観した状態では嬉しいとは思わなかっただろう。
    • だからちょっと驚いただけだったという感じに見えた。
  15. アンジェラ「私にはいつもそう」
    • いつものママを探しつつも諦観しているアンジェラに戻った
アブストラクトダディに似ているような何か…恐らく殺害した父親を示している

ここがアンジェラとの最後の会話になる。

アンジェラが見えている景色は「炎の世界」で常に周りがこんな感じで燃えているらしい。そんな世界にジェイムスが入ってきた。エディーの時と同じようにたまたま入ってしまったという感じっぽい。

なんで炎の世界なのかは推測でしかないが、炎はアンジェラを追い詰めている様々な要因の象徴だと思った。

また燃えている中で全く慌てないアンジェラは「逃げ場がない」「どうにもならない」無力感、諦念という状態を表現しているようで会話の内容もそんな感じになっている。

アンジェラは自分を責めているが、それは自分が嫌いというところから来ている。

会話の通り求めている救いは「ママ」もしくは「慰めてくれる人」だと思われる。⑰あたりのセリフがあったのはそれだと思う。ぶっちゃけ優しい人で自分を愛してくれるような、受け入れてくれる存在だったら誰でもいいと思っている節があるかもしれない。

それ故にメアリーを強く思うジェイムスはアンジェラを救うことはできなかった。包丁を預かったおかげで延命はできたかもしれないが…

サイレントヒルが求める贖罪は恐らく「父親殺害の罪」

ここまでの過程でアンジェラ自身は罪と正面から向き合っているわけではないのでサイレントヒルの中から出ることが出来ないというかわいそうなことになっている。苦しんでいるものの脱出の鍵にはならずズレている。

父親の存在はアンジェラのトラウマそのものであり、許すことはほぼ無理だと思う。

なぜなら理由もなく暴力に晒され、虐待を我慢し続けた。圧倒的な理不尽に晒された結果の末に父親を殺害したので自分が悪かったなんて本心から思うことは出来ないからである。

あまりにもサイレントヒルのルールと相性が悪い境遇のため、町から出ることは恐らくできなかったと思われる…

そういえば夜の市街地で「町から出よう」とジェイムスが提案したが「いえ結構よ」と断っている

恐らく上記の「許すことが出来ないから脱出できない」というジレンマに陥っていることは理解していたかもしれない。(アパート裏の時点で町がどういうところなのかなんとなく町のことを理解していたっぽいので)

その13

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